これから事業承継を進めようと考えたとき、どのような方法で行えばよいのか、後継者候補が親族内にいない場合にはどうしたらよいのかわからず、なかなか進められないという経営者は多いでしょう。 中小企業の事業承継においては、子や親族が後継者となる親族内承継と、役員や従業員が引き継ぐ従業員承継（社内承継）、M＆Aで会社や事業を売却する第三者承継の主に3種類があります。中でも近年、後継者不在でも会社や従業員を守れると注目を集めている方法がM＆Aです。 しかし、忙しい毎日の中、知見のない状態でM＆Aを進めることには大きな不安があることでしょう。このようなケースで、課題を解決しながらM＆Aを迅速に進められるものが、「M＆Aプラットフォーム」です。 本記事では、事業承継の3つの方法とM＆Aの実施方法、迅速にM＆Aを進めるために活用できるM＆Aプラットフォームの特徴などについて解説します。

この記事でわかること

1. 中小企業の事業承継3つの方法
2. M＆Aなら後継者不在でも会社を守れる！
3. M&Aを進める6つの方法とそれぞれの特徴
4. M&Aプラットフォームが選ばれる理由
5. M&Aプラットフォームの活用で効率的なM&Aを

中小企業の事業承継3つの方法

中小企業の事業承継においては、親族内承継、従業員承継（社内承継）、第三者承継（M&A）の3つの種類から方法を選択することになります。

親族内承継とは、現経営者の子や親族に会社を承継する方法です。親族内承継は世間的に見ても心情的に受け入れられやすく、長期間の準備確保をしやすい、相続などで財産・株式の後継者移転が可能なことから、所有と経営の一体的な承継が期待できるなどのメリットがあります。

従業員承継とは、親族以外の従業員に会社を承継する方法です。従業員承継では、現経営者が資質のある人材を見極めて承継できるほか、長期間働き会社について熟知する従業員が引き継ぐことで経営方針の一貫性が保たれるなどの特徴があります。

第三者承継とは、社外の第三者にM&Aによって会社を承継する方法です。M&Aは、親族や社内に適任者がいない場合でも広く候補者を求められることに加え、現経営者は会社売却の利益を得られます。

これら3つの方法のうち、近年注目を集めているのがM&Aによる第三者承継です。

M＆Aなら後継者不在でも会社を守れる！

中小企業の経営者の高齢化は、日本経済に大きな影響を及ぼすものです。経営者の高齢化によって多くの中小企業が廃業すれば、日本経済・社会を支える雇用や技術が失われてしまうことになります。

しかし、いざ事業承継をしようと考えても、後継者に適する人材が親族や社内にいない場合や、適する人材がいても本人に引き継ぐ意思がないことも少なくありません。

M&Aを選択することで、こうした後継者問題を解決しながら、会社や事業の存続によって雇用や技術を守れるのです。M&Aによって、会社を売却したことによる利益を得られることも大きな利点です。M&Aといえば、大企業がイメージされるかもしれませんが、国内の中小M&Aは件数が増加しており、今や多くの中小企業がM&Aを選択しています。

M&Aを進める6つの方法とそれぞれの特徴

従来、M&Aを進めるためには、M&A仲介会社や金融機関に依頼する方法が一般的でした。インターネットの進歩により、事業や会社を譲りたい人と、買いたい人がオンライン上でマッチングできるM&Aプラットフォームが誕生し、近年では多くの方がM&Aプラットフォームを利用しています。

知識や経験のない状態からM&Aを成立させることは難しいため、多くの場合これらの会社やサービスを活用します。では、それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか。

表のとおり、M&Aに関する相談先は数多くあります。前述したように、近年ではM&Aプラットフォームを利用する企業が多く、その理由としては案件の検索やマッチングの手軽さに加え、利用コストがM&A仲介会社などと比較して低い傾向にある点が挙げられます。

M&Aを迅速に進めたい場合や、どのような案件があるのかを知りたい場合にはM&Aプラットフォームの活用を検討してみましょう。とくに、M&Aに関する支援体制のあるプラットフォームなら、案件の検索・閲覧とあわせて、サポートを受けながらM&Aを進められます。

M&Aの仲介を専門で行う仲介会社は、豊富な実績やノウハウを有していることから信頼できる相談先として選ばれるケースが多いようです。ただし、料金体系や料金発生のタイミングが会社によって異なるため、利用する際には事前に確認することをおすすめします。

まずは無料で情報を得たい方、相談したい方は、公的機関である事業承継・引継ぎ支援センターや商工会・商工会議所の利用が考えられます。自社の経営状況をよく知る税理士や公認会計士に依頼することも一つの方法です。現在の状況から、よりよい選択肢を提示してもらえる可能性があります。

M&Aプラットフォームが選ばれる理由

M&A仲介会社や金融機関とM&Aプラットフォームを比較した場合、M&Aプラットフォームにはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

買い手側から見ると、仲介会社や銀行への依頼では、自社が求める条件に合う候補先をいくつか提示してもらえるものの、想定していた事業とのズレが生じたり、成約までに時間がかかってしまったりしてしまうケースがあります。M&Aプラットフォームを活用することで、興味を持った案件に自らアプローチできるようになり、想定とのズレが生じづらいというメリットがあります。また、オンラインにて直接やり取りできるため、効率的にM&Aを進められることもメリットです。

売り手側から見ると、M&Aプラットフォームで多くの利用者に情報を公開することで、思わぬニーズによるマッチングが生じるケースもあります。本格交渉の前にオンライン面談やメッセージのやり取りでお互いの温度感をつかんだり、情報を得たりすることで、成約までの期間を短縮できる可能性があることも利点です。

売り手側、買い手側両者ともに、コストが抑えられることも大きなメリットでしょう。従来のM&Aでは、仲介会社が需要のある買い手先を探しながらマッチングを行っていました。この手法では、時間と手間がかかることからコストが膨らみがちです。

M&Aプラットフォームの場合、プラットフォーム上での直接のやり取りによってコストを削減できるだけでなく、売り手側が無料で利用できるものも多くあります。

M&Aプラットフォームの活用で効率的なM&Aを

経営者の高齢化や働き方の多様化などを背景に、後継者問題に悩む企業が増えています。また、企業の持続的発展のために事業拡大や競争力強化を図りたい企業や、技術・ノウハウを後世に残していきたい企業もあるでしょう。

こうした中で、第三者に事業を承継するM&Aへのニーズが高まっています。M&Aプラットフォームは、M&Aを通してこれら企業の課題解決に寄与するサービスです。

M&Aプラットフォームのバトンズは、買い手の登録数約22.4万、累計案件数約1.9万件、交渉可能案件数7,400件以上の規模と実績を誇ります。M&Aを効率的に進めたい経営者の皆さまは、システムサポート、人的サポートを備えるバトンズの閲覧・利用をご検討ください。