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異業種連携が増加する理由とは?成功事例も紹介

  • 更新日:2022/10/02
  • 投稿日:2022/10/02

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近年、異業種連携で事業の拡大に取り組む企業が増えています。自社だけでは解決できない問題や成長スピードの鈍化に悩む企業も、業種の異なる企業と連携することでこれらを解決できることがあります。 本記事では、事業拡大のチャンスにつながる異業種連携についての概要とあわせ、メリットやデメリット、成功事例をご紹介します。

この記事でわかること
  1. 異業種連携とは
  2. 異業種連携が増えている理由
  3. 異業種連携のメリット
  4. 異業種連携のデメリット
  5. M&Aによる異業種連携の成功事例
  6. 異業種連携で低リスクな事業拡大が可能

異業種連携とは

異業種連携とは、読んで字のごとく「異なる業種の企業が連携すること」を指す言葉です。異業種コラボレーションと呼ばれることもあります。異業種連携の手法には分業や協業もありますが、近年では互いの技術やノウハウを活かした新しい製品・サービスの創出に向けた連携や、新規市場への参入を目的とした連携が多く行われています。

過去には、保険会社と飲食業、自動車メーカーとアパレルメーカー、美容院とメガネメーカーなどまったく異なる業種同士の連携が行われた例もありました。異業種連携では、企業が互いの強みやノウハウ、技術、人材を掛け合わせ、業種の壁を越えた新たな価値の創出を目指せます。

異業種連携が増えている理由

異業種連携が増加する背景に、消費者や市場のニーズの多様化があります。社会情勢の変化やテクノロジーの進歩で拡大したニーズに対応するためには、企業は利益の維持・向上のために新しい製品やサービスを提供し続ける必要があります。

しかし、新たな製品やサービスを生むためには大きな労力と時間が必要です。自社にないノウハウや技術を利用しようとすれば、多額の資金も必要になります。そこで注目されているのが異業種連携です。企業の強みやノウハウ、人材を掛け合わせることで、このような課題の解決を望めます。

新たな製品やサービスを生んでも、認知されないのでは売上につながりません。異業種連携は、消費者への認知向上にも大きな効果を期待できます。意外性のあるコラボレーションでニーズに合わせた製品・サービスを展開することで、各種メディアに取り上げられ世間の話題を呼ぶこともあるでしょう。また、異業種連携では連携先の企業が有する顧客に向けて確実なアプローチが可能です。

大手企業においては、ニーズのある事業を展開するためにベンチャーや高い技術力を持つ中小企業と連携して事業領域を拡大する例も見られます。IT技術の進化によってビジネスモデルにも変化が見られる昨今、ITに関する技術・ノウハウを持つ企業が大手企業と連携して、社会に大きなインパクトを与えるようなサービスも生み出されています。

異業種連携のメリット

前述したとおり、異業種連携に取り組むことで自社だけでは難しい新規事業の開発や新たな顧客の獲得、新規市場への認知拡大を見込めます。

新規事業を開発する際、自社だけでは既存の成功パターンや業界の常識にとらわれてしまい、これまでにないアイデアを生むこと自体が難しいというケースがあります。異業種連携でこれまでにない視点が入ることで、新たなアイデアからヒットする事業が生まれるかもしれません。

また、業種の垣根を越えて多くの消費者・企業にアプローチできるのも利点です。異なる業界での認知が向上することにより、多くの新規顧客を獲得できる可能性が高まります。

マーケティングにかかるコストを抑えながら、認知向上を狙えるのも異業種連携のメリットです。広告のための各種制作物にかかるコストを連携企業と分担できるため、資金面でのゆとりも生まれます。コストを抑えられた分を新規事業に投入すれば、これまで手を出せなかった領域にも挑戦できるでしょう。

異業種連携のデメリット

異業種連携のデメリットには、連携先企業を見つけること、話し合いを進めることの難しさが挙げられます。

異業種連携を進めようと考えても、自社だけで連携先企業を見つけるのは困難です。知見のない業界では、商習慣や常識が自社の業界と異なることも多く、製品やサービスを形にするまでのハードルもこれまでより高くなります。

また、連携にあたり契約内容や法的な問題など確認すべき事項が数多くあるため、手間と時間がかかるのも難点です。連携にあたっては、利益の配分、情報漏えいリスクなどの注意事項もいくつかあります。これらに気を配りながら連携を進めるためには、書面での確認や入念な打ち合わせが必要です。

確実かつ円滑に異業種連携を進めたい場合は、各自治体が設置する異業種連携に関する相談が可能な相談所や、知見を有する民間企業などに協力を求めましょう。注意点を踏まえつつ異業種連携をサポートしてもらえます。

M&Aによる異業種連携の成功事例

異業種連携の方法には、事業提携や共同運営のほかにM&Aもあります。ここからは、M&Aによって異業種連携を成功させた事例を2つご紹介します。"

広告×アパレルで新規事業に進出した例

不動産広告事業を営むA社が、女性向けアパレル会社のB社をM&Aで獲得し、新規事業進出を成功させた例です。A社はファッション系EC事業をはじめたいと考えていましたが、社内ではノウハウと人材が不足しており対応できない状況でした。

そのようななかでM&Aを検討していたところ、売却を検討している女性向けアパレル会社のB社を見つけます。B社は、社長が1人で運営しながらも年商は約2,000万円と順調に事業を進めていました。ところが、1人で事業を進めていたため休む暇もなく、売却を検討しているとのことでした。

A社は、自社製品の的確なアピールで事業を成長させていたB社社長に魅力を感じ、社長という人材とともに買収します。B社社長は、買収元企業でECサイト事業のプロデュースを継続することになりました。

この例では、M&AによりA社はブランドとノウハウ、手腕を持ったB社社長を得て新規事業を成功させています。

土木建設×木工製品販売でニッチ市場に進出した例

木工製品の製造販売を営んでいたC社と、土木建設業を営むD社が連携し、ニッチな市場に乗り出した例です。C社は国内唯一の木工製品を製造・販売していましたが、後継者がおらず技術および会社を引き継いでくれる相手を探していました。

D社は、C社のニッチな製品を買収してインターネットで販売することに商機を見いだしC社の買収に踏み切りました。この買収によって、D社はリスクを低減させながらも新しいビジネスを進めることができました。C社が持っていた国内唯一の製品と独自のノウハウを活用することで、新たな価値の創出を実現しています。

異業種連携で低リスクな事業拡大が可能

自社で一から新たな事業を生み出そうとすると、リサーチからノウハウの取得、人材の獲得、設備や物流にかかるコストなどさまざまな課題が表出します。かかる時間とコストを考えて新規事業に取り組めなかった企業も、異業種連携によってリスクを抑えながらの事業拡大が可能です。

とはいえ、信頼できる連携先企業を見つけ、円滑に話し合いを重ねることは難しいでしょう。

株式会社バトンズでは、M&Aの準備・計画についての相談サポートも実施しています。なお、対面でのサポートを望まれる場合には、最寄りの商工会議所や商工会などの公的経済団体への相談も可能です。


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執筆プロフィール
株式会社バトンズ
日本M&Aセンターのグループ会社であり、国内最大級の成約実績を誇る事業承継・M&A総合支援プラットフォームを運営。

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