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【最大1.5億円】事業再構築補助金に採択されるための5つのコツ
- 更新日:2022/04/11
- 投稿日:2022/04/11
中堅・中小企業が新事業の資金として使える「事業再構築補助金」事業が、2022年度も継続されることになりました。 最大1.5億円の補助金を受け取れる可能性があるこの補助金に、多くの企業が注目しています。これを機に補助金で地盤を強化し事業拡大を狙う企業に向け、事業再構築補助金に採択されるための5つのコツをご紹介します。
事業再構築補助金の概要
事業再構築補助金は、中堅・中小企業の事業再構築を支援するために実施されている補助事業です。コロナ禍で売上が減少し、かつ事業再構築に意欲を持つ企業が補助の対象です。
第6回公募(2022年度)以降は、通常枠、最低賃金枠、回復・再生応援枠、大規模賃金引上枠、グリーン成長枠の5つの枠が設けられています。それぞれ補助上限額や補助率は以下のとおりです。
(※1)補助下限額は100万円です。
(※2)補助上限額は従業員規模により異なります。
(※3)6,000万円超の補助率は1/2(中小)、4,000万円超の補助率は1/3(中堅)
参考:中小企業庁「事業の再構築に取り組む皆様へ」をもとに東京海上日動にて作成
この5つの枠のうち、中小企業・小規模事業者の方が活用しやすいのは、後述する3つの要件を満たせば申請できる「通常枠」、コロナ禍で苦境が続く企業向けの「回復・再生応援枠」、最低賃金付近で雇用している企業向けの「最低賃金枠」の3つです。
※第6回公募からの拡充で注目されている、グリーン分野への挑戦を後押しする「グリーン成長枠」については、別の記事にてご説明します。
事業再構築補助金の申請要件
事業再構築補助金の申請には次の3つの必須要件があります。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.コロナ以前と比較して直近の売上が10%以上減少している
2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月間の合計売上高がコロナ以前と比較して10%以上減少している企業はこの要件を満たしています。
任意の3ヶ月は連続している必要がないため、要件を満たすように組み合わせて申請できます。
2.実施する新規事業が国の定義に合致している
申請できるのは、国の定める「事業再構築指針」に沿った新規事業(新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編のいずれか)に取り組む企業です。
「事業により製造する製品又は提供する商品若しくはサービスの属する市場が、新規性を有するものであること」などが定義とされています。
3.認定支援機関や金融機関の支援を受ける
事業再構築補助金を受けて取り組む新規事業は、認定経営革新等支援機関や金融機関の支援を受けながら実行しなければなりません。認定経営革新等支援機関は全国に設置されており、随時追加されています。
認定経営革新等支援機関の詳細は、こちらからご確認ください。
なお、金融機関の支援が必要なのは補助金額が3,000万円を超える場合です。また、金融機関が認定経営革新等支援機関である場合は金融機関のみでも要件を満たせます。
申請要件は満たしている?セルフチェックしてみましょう
申請要件を満たしているか知りたい方は、次のチェックシートをご参照ください。
審査はポイント制!採択されるための5つのコツ
事業再構築補助金に採択されるためには、しっかりと分析し計画を練り、それを計画書に落とし込む必要があります。また、事業再構築補助金の審査はポイント制となっているため、事業計画書や添付書類に不備があれば採択されません。
ここからは、審査ポイントを押さえて事業再構築補助金に採択されるための5つのコツをご紹介します。
コツ1.採点要素を網羅した計画書を作成する
採択されるためには高いポイントを獲得できるよう事業計画書を作成する必要があります。公募要領と審査項目を理解して、採点要素を網羅した計画書を作成しましょう。
また、事業計画書はサイズと枚数の上限が定められています。補助金額が1,500万円以下の場合はA4サイズで10ページ以内、1,500万円を超える場合はA4サイズで15ページ以内に納めましょう。
計画書はわかりやすく内容が明確であることも重要です。図や表を適宜用いて、視認性や可読性の高い計画書の作成を目指しましょう。
事業再構築補助金は、国が「予算消化を目的にしない」と明言している補助金です。つまり、いい計画であれば採択され、足りない計画は不採択とされます。いい計画であることをアピールするために、計画書の作成は念入りに行う必要があります。
コツ2.売上計算の根拠を明確に
事業計画が実現可能であることを示すために、売上の根拠は明確でなければなりません。売上の根拠が不明瞭な計画書では、不採択になる確率が高いです。
売上の根拠を示すために、なぜその予測をしたのか、例えば次の図のように要素を分解してデータを用いながら説明します。
さらに説得力を増すために、競合優位性や体制的にも新規事業に着手できることなどを絡めながら売上の根拠を示していきましょう。
コツ3.購入経費と財源は応募前に目処をつけておく
申請前に、補助金を受けて行う事業に必要な経費や財源の目処をつけておきましょう。詳細な見積りを出す必要はありませんが、大きく増減しないであろう経費については、計画書に記載します。
必要経費は、原則として採択後に支出するとされています。ただし、2021年12月20日からは「事前着手申請」により採択前に利用した経費も補助の対象になります。もし採択前に購入しなければならないものがある場合は、事前着手申請を行いましょう。
コツ4.添付書類を再確認してみましょう
事業再構築補助金では、申請する枠により9~13種の添付書類が必要です。中小企業庁が用意する「事業再構築補助金 添付書類確認シート」を用いて、申請前に添付書類の漏れがないか確認しましょう。
また、添付書類には認定経営革新等支援機関や金融機関が用意するものもあります。各機関には早めに相談しておくことをおすすめします。
コツ5.「gBizID」の取得手続きは早急に行う
事業再構築補助金の申請はすべて電子で行います。電子申請システムの「jGrants」から申請を行うためにはf、「gBizID」が必要です。gBizIDの取得には1ヶ月ほどの時間を要することがあるため、取得手続きはなるべく早く行いましょう。
なお、国が緊急措置として用意した2営業日で取得できる暫定版IDでも申請は可能です。
事業再構築補助金への理解が重要
事業再構築補助金は、これまでにない新しい事業を積極的に行いたい企業に適する補助事業です。採択されるためには、採点要素を網羅した事業計画書を作成し、添付書類などにも不備がないよう細心の注意が必要です。事業計画書では、適宜図表やデータを用いるなどしてわかりやすく伝わりやすい内容を心がけましょう。
手続きや事業計画書の作成に不安がある場合には、所属する商工会議所や民間の支援サービスを利用する方法もあります。また、東京海上日動が提供する助成金・補助金診断システムから無料相談、申請支援コンサルティング(有料)もご利用いただけます。
コストを抑えながら事業拡大を実現できる事業再構築補助金の採択を目指し、まずは同補助金への理解を深め、新規事業立案に着手しましょう。
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