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受給しやすい補助金はこれ!おすすめの補助金4選
- 更新日:2022/08/28
- 投稿日:2022/08/02
コロナショックを機に激変した市場のなか、経営に課題を抱える中小企業を対象に、政府や支援団体はさまざまな補助金・助成金制度を設けています。しかし、それらを利用する企業は依然として少ないのが現状です。今回は中小企業が利用しやすい補助金・助成金制度の一部を解説するとともに、自社にマッチした補助金・助成金制度を見つけるために役立つプラットフォームや手段もご紹介します。
新型コロナウイルス感染症の拡大を起因とした経済的打撃と救済
新型コロナウイルスの感染拡大は、業界や企業規模を問わず、経済全体に大きな衝撃をもたらしました。7割強の中小企業・小規模事業者の売上がマイナスという深刻な状況にもかかわらず、うち3割以上の企業が事業面での対策をしていない、対策方法がわからないと答えています。
行政はこうした中小企業の救済措置としてさまざまな支援・対策を進めていますが、持続化給付金以外の施策に関しては認知が広がっておらず、利用が進んでいないのが現状です。そのような中、新型コロナウイルスを原因に倒産する企業および個人事業主は2022年7月現在、累計3,658件にのぼります。多くの企業が苦境に立たされているこの時代を乗り越えるためにも、補助金や助成金の利用を積極的に検討すべきでしょう。
中小企業・小規模事業者を対象としており、多くの企業が条件を満たしやすい救済措置は、主に次のようなものがあります。
●小規模事業者持続化補助金
●IT導入補助金
●事業再構築促進事業
●ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
次項で、各制度の詳細を解説します。
中小企業を対象とした主な補助金・助成金制度
ここからは、現在経営状況が悪化している企業の需要がありそうな制度をピックアップし、具体的な活用例とあわせてご紹介します。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、常時勤務する従業員20名以下の小規模事業者が、販路開拓や生産性向上に取り組むための経費の一部を支援する制度です。
※出典:小規模事業者持続化補助金<一般型>公募要領|全国商工会連合会
例えば、飲食店の業績悪化を受け、冷凍できる新規メニューを開発し、オンライン販売に向けてECサイトを開設したりPRしたりする費用を捻出する場合、本制度を使うことができます。宿泊施設の設備を改善し、ペットと泊まれる施設として新たに打ち出す場合などもあてはまります。
申請の際には企業の基本情報だけでなく、今後挑戦する事業展開の見通しを示す市場分析状況なども報告する必要があるため、商工会議所などの助言を受けながら計画を立てるとよいでしょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、ITツールの導入を支援する補助金です。ITツールとは、パッケージソフトやクラウドサービス全般を指し、そのソフト費用や初期登録費用などが補助対象になります。加えて、2022年度からは、デジタル化基盤導入枠が新設され、企業間取引のデジタル化を目的に、パソコンやタブレットのハードウェア、レジ、券売機などの購入費も補助対象に追加されています。
※出典:IT導入補助金2022|中小企業基盤整備機構
例えば、小売業者がこれまで手動で管理していた販売データをITツールを活用して分析する場合や、医療事業者が電子カルテサービスを導入する場合などに、この補助金を利用することができます。2023年10月1日から開始するインボイス制度への対応や、企業間取引のデジタル化、地域DXの実現などに積極的に取り組む企業はデジタル化基盤導入枠を活用することで優遇された補助率で支援を受けることが出来ます。
なお、交付申請の要件には「gBizIDプライム」のアカウントが必要です。加えて、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言が条件となりますので、あらかじめ準備しておきましょう。
事業再構築促進事業
事業再構築促進事業とは、コロナ禍で売上が減少し、事業再構築を望む中小企業を対象とした補助制度です。
出典:事業再構築補助金|経済産業省
新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編のいずれかが事業計画内にあることが条件とされており、前向きかつ大規模な変革に挑戦したい企業が対象です。また、ガソリン車向け部品から電気自動車等向け部品製造への事業転換のように、グリーン分野での事業再構築を通じて高い成長を目指す事業者を対象にした補助枠もあります。補助内容は幅広く、建物の改修や製品開発費、広告作成などさまざまな目的で利用できます。
上記の表は通常枠の内容です。その他にも大規模賃金引上枠、回復・再生応援枠、最低賃金枠、グリーン成長枠、緊急対策枠があります。詳しくはこちらからご確認ください。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金とは、新製品やサービス開発、生産プロセス改善のための設備投資などを支援する目的の補助制度です。
※出典:公募要領|ものづくり補助金事業公式ホームページ
広く商品や技術開発に携わる企業が対象となっており、製造業の採択事例が多いことが特徴です。コロナ禍で部品調達が困難になり内製化を図る場合や、海外工場の停止から国内への拠点移転を検討しているケースなどが活用例として挙げられています。
なお、本制度に限ったことではありませんが、申請書類の作成支援者による不正行為は補助の対象にならないだけでなく、申請内容の責任は事業者が負うことになります。支援を頼む場合は、その点に十分注意しましょう。
※2022年5月12日現在の情報です。
自社の現状に適した制度を活用しよう
これらの補助金や助成金の存在は広く認知されているものの、実際に活用する企業は対象の2割程度にとどまります。自社にマッチする制度を見つけられなかったり、事前審査や書類提出などの手続きに不安を抱えたりすることが申請を鈍らせる主な要因です。
一方、コロナ禍という経済危機に見舞われている現在、行政は以前に増して企業支援に積極的です。対象となる企業の幅が広がっているだけでなく、補助金額の引き上げや手続きの簡易化など、緊急性を受け制度も都度見直されています。
経済産業省が運営する「ミラサポplus」や中小機構が運営する「J-Net21」では地域ごとの補助金・助成金の検索が可能です。また、「対面でしっかりと説明を聞きたい」などのご希望があれば、最寄りの商工会議所や商工会などにご相談されることをおすすめします。そのほか、東京海上日動では、自社が受けられる可能性の高い助成金・補助金を自動診断できる「補助金・助成金診断システム」を提供しています。個別相談(無料)や申請支援(有料)も受けられ、診断から受給までワンストップで支援するサービスとなっていますのでぜひご活用ください。
リスクを取る経営が難しい情勢下ですが、社会の様式が激変する時代、各企業もそれに応じた改革を進めなければ、今後事業を持続することは難しいでしょう。助成金や補助金の制度を活用しつつ、新規商品開発や感染対策の徹底など、需要に応じた方向転換を早期に進めていきましょう。
(参考リンク)
経済産業省「ミラサポPlus」:https://mirasapo-plus.go.jp/
独立行政法人中小企業基盤整備機構「J-Net21」:https://j-net21.smrj.go.jp/
日本商工会議所ホームページ(商工会議所):https://www.jcci.or.jp/
全国商工会連合会ホームページ(商工会):https://www.shokokai.or.jp/
※一覧画面や検索画面にて最寄りの商工会議所・商工会を検索できます。
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