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急速に成長する越境EC市場!そのサイト構築に使える補助金・助成金
- 更新日:2023/08/10
- 投稿日:2023/08/10
インターネットの普及により、世界中の人々が簡単にコミュニケーションをとることができるようになるにつれ、市場のグローバル化も進みました。それに伴い、日本国内から海外へ向けて商品を販売する越境EC市場が注目を集めており、国や自治体でも企業の海外進出を後押しするように補助金・助成金の制度を設けています。本稿では、越境ECサイト構築のメリットからECサイト構築に活用できる補助金・助成金について解説します。
越境EC市場参入のメリットとは?
アメリカや欧州などの先進国だけでなく、中国や東南アジアなどの新興国でも成長が著しい越境EC市場ですが、以前よりも、ECサイト構築や決済システムの導入が容易になったことで参入のハードルが低くなり、日本でも市場が急拡大しています。ここでは越境ECサイトを構築する2つのメリットについて解説します。
1.売上拡大の可能性が高い
経済産業省が発表しているデータによると、日本・米国・中国の3カ国間における越境ECの市場の成長率は、順に、9.1%,19.3%,10.7%と軒並み伸びていることがわかります。また、中国消費者による、日本事業者からの越境EC購入額と、米国事業者からの越境EC購入額は、下図のように前年に引き続き伸びており、越境EC市場の拡大により需要も高まっています。日本の越境ECサイトは、アジア地域や北米・欧州地域で需要が高い傾向にあります。
※出典:経済産業省「令和3年度電子商取引に関する市場調査」
また、自社でECサイトを運営していれば、世界中の顧客が自社の商品やサービスを簡単に購入でき、海外の企業や個人と取引する機会が増えます。その結果、新規事業の拡大や新たな販路の確保が期待でき、新しいビジネスチャンスの獲得と売り上げの拡大が見込めます。
2.コストを抑えて海外進出ができる
越境ECサイトを構築することで、実店舗を構えるよりも低コストで海外進出ができます。実店舗を構えるためには、土地や建物、人件費などのコストがかかりますが、越境ECサイトを構築すれば、これらのコストを抑えることができます。
新規輸出1万者支援プログラム
政府は昨年12月より、円安を契機として、これまで輸出をしたことがない中小企業様・地域企業様でも、その準備や具体的な商談・輸出を速やかに進められるよう「新規輸出1万者支援プログラム」をスタートしました。経済産業省、中小企業庁、ジェトロ及び中小機構が一体となり、全国の商工会・商工会議所等とも協力しながら、①専門家による事前の輸出相談、②輸出用の商品開発や売込みにかかる費用への補助、③輸出商社とのマッチングやECサイト出展への支援などを一気通貫で支援しています。
出典:日本貿易機構(ジェトロ)『新規輸出1万者支援プログラム:「はじめて輸出」を応援します』
ECサイト構築に使える補助金・助成金4選
一方で、参入しやすくなったとはいえ、越境ECサイト構築には費用がかかります。
中小企業の中には、「ECサイト構築に興味はあるけど、費用的に厳しい」という方もいらっしゃることでしょう。そんな方は、補助金や助成金を活用することで、コストを抑えることができます。ここでは、越境ECサイト構築に利用できる補助金を4つご紹介します。
1.事業再構築補助金
事業再構築補助金は、中小企業庁が実施する補助金の一つで、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等を支援するものです。令和4年度第2次補正予算でも継続となり、5,800億円が計上されることとなりました。
ECサイト構築はシステム開発費として申請が可能です。
その中でも、「ECサイトを新たに構築し自社製品を販売する」という新規事業の採択事例も増えており、今後益々注目されることでしょう。
2.ものづくり補助金
ものづくり補助金は、中小企業庁が実施する、生産性向上や新製品開発のために設備投資を行う際に、中小企業が活用できる補助金です。越境ECサイト構築に必要な、ECサイト構築ツールや決済システムなどの設備投資に、ものづくり補助金を活用することができます。
3.IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールの導入を支援する、中小企業庁による補助金です。ITツールとは、パッケージソフトの本体費用、クラウドサービスの導入・初期費用等を指します。越境ECサイトの運営には、ECサイト構築ツールや決済システムなどのITツールが必要です。これらのITツールを導入する際に、IT導入補助金を活用することができます。
4.業務改善助成金
業務改善助成金は、厚生労働省が実施する、事業場内における最低賃金の引き上げ・生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、かかった費用の一部を助成するものです。主な補助対象となる経費には、業務改善に係る機器費・ソフトウェア費・外部委託費・研修費があります。
越境ECサイトの構築以外にも、運営には在庫管理や顧客管理などの業務が発生します。これらの業務を効率化するために、ITツールを導入する際に、業務改善助成金を活用することができます。
補助金・助成金の申請にあたって
これまで紹介した補助金等を使うことでECサイトの構築費用を抑えることができます。しかし、補助金によっては、申請に事業計画書だけでなく、納税証明書などの書類が必要になることがあるほか、場合によってはIDの発行なども求められることがあり、準備するのに労力と時間を必要とします。また、申請したからといって補助金全てが審査に通るとは限りません。内容が要件に沿っていなければ、審査で対象外、減点となることがあります。
東京海上日動の「助成金・補助金診断システム」では、申請フローなどについてのオンライン個別相談(無料)や、JSaaSを活用した採択事例ダウンロードや解説動画の視聴、書類作成などの申請手続き代行(有料)もご利用いただけます。また、Web上で簡単な質問に回答いただくだけで、今回ご紹介した助成金・補助金以外にも、受給できる可能性が高い助成金・補助金を無料で診断することもできます。ご興味のある方は、以下のバナーからお気軽にご活用ください。
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