企業リスク対策
【経営者必見】震災倒産から会社を守る方法と事前にすべきこと!
- 更新日:2024/11/12
- 投稿日:2024/11/12
地震大国とも呼ばれる日本では、ほとんどの地域において震災リスクが存在しています。万が一大震災が発生した際には、企業への影響は計り知れません。実際に、資金繰りに悩んだ挙句倒産に追い込まれる企業も多くあります。 震災発生後も事業を継続していくために、企業は何をすべきなのでしょうか。本記事では、東日本大震災時に活用された資金対策と、今から準備すべきポイントをご紹介します。
- この記事でわかること
もし会社が大地震に見舞われたらどうなる?
発生しうる大規模な自然災害のなかでも、企業がとくに理解しておきたいのが、震災によるリスクです。30年以内の発生確率が70~81%の南海トラフ巨大地震をはじめ、大地震の発生リスクは全国各地に存在しています。もし、会社が大地震に見舞われたときには、どのようなリスクが発生するのでしょうか。ここからは、災害時企業に発生した被害などについてご紹介します。
出典:中小企業庁「2019年版中小企業白書」
(アンケート回答者は「平成23年3月:東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)」により被害を受けたと回答する企業が最も多く、次いで「平成30年7月:西日本豪雨(平成30年7月豪雨)」、「平成28年4月:熊本地震」となっている)https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/2019/html/b3_2_1_3.html
2019年版中小企業白書」によると、自然災害により企業が受けた被害は「役員・従業員の出勤不可」が最も多く、「販売先・顧客の被災による売上の減少」「上下水道、電気・ガス通信機能途絶による、事業上の損害」「事務所・店舗の破損や浸水」「工場の破損や浸水」など、売上や利益に関する損害も4割近い企業が経験しています。
被災後から事業継続のための資金をどのようにして用意するは、被災した企業にとって大きな課題です。例えば、建物や設備の復旧に関する資金や、事業中断中の資金繰り、二重ローンの負担などは、経営に大きく影響します。その他、自社が被災しない場合でも、関連企業が被災によって廃業・倒産に追い込まれ、その結果、自社の売上が減少してしまうこともあります。
震災から約3ヶ月後に震災関連倒産の件数がピークに
出典:株式会社東京商工リサーチ「『東日本大震災』関連倒産(6月)」
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1189175_1527.html
株式会社東京商工リサーチが公表している、東日本大震災関連倒産に関する情報によると、震災から3ヶ月後に震災関連倒産の件数が大幅に増加していることがわかります。
つまり、震災後3ヶ月以内に資金繰りが困難になる企業が多く存在しているということです。事業の早期復旧は、震災後の資金確保や顧客離れ対策としても重要です。
復旧にはどのくらいの資金が必要?
出典:中小企業庁「2019年版中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/2019/html/b3_2_1_3.html
中小企業庁の「2019年版中小企業白書」によると、従業員101人~300人規模の企業では、21.3%の企業が1億円超の物的損失を被っているとされています。自然災害が、中小企業の経営に大きな影を落とすことがこのデータからもわかります。
では、実際に復旧に要した費用はどのくらいだったのでしょうか?
宮城県が行った「東日本大震災における事業継続・復旧状況等に関する実態調査」によると、事業を再開するために要した費用が1億円を超える企業は25%にものぼったとのことです。
事業再開が遅れることで、売上がない状態が継続したまま復旧にコストをかけ続けることになってしまいます。また、復旧費用が100万円を超える企業では、復旧費用を調達するために、金融機関の借り入れや補助金などを受けていたといいます。災害時の復旧には、億単位の資金が必要なケースも珍しくないのです。
震災倒産から会社を守る5つの方法
出典:中小企業庁「2019年版中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/2019/html/b3_2_1_3.html
中小企業庁の「2019年版中小企業白書」によると、従業員101人~300人規模の企業が復興する際に活用した資金調達方法として、34.1%と最も多かったのが損害保険だったことがわかります。
その他、多くの企業が選択した方法として、「国・自治体の補助金(20.6%)」「民間金融機関による貸付(13.9%)」「公的金融機関による貸付(10.5%)」「同業他社からの支援(10.5%)」が挙がっています。
加入している火災保険や地震保険は、比較的迅速に保険金を受け取れる可能性があるほか、負債なく資金を用意できるメリットがあります。同じく負債にならない方法としては、国や自治体の補助金が挙げられるでしょう。
事前に実施すべきこと!平時からのリスクファイナンスが重要
震災被害による廃業や倒産を避けるためには、復旧に必要となる資金を確保し早期に事業を再開することが重要です。
社員を守るためにも、被災時に事業を継続させられるよう、被災時に必要となる費用の試算や損害保険の活用などの工面の方法を平時から検討しておくことをおすすめします。
具体的には、自社が被災した場合、実際にはどのくらいの資金が必要になるか試算します。まず、震災後3~6ヶ月間売り上げがストップしたと想定した毎月の資金繰り表を作成してみましょう。
自社の被害総額予測から復旧に要する費用の試算や給与の支払いなどの支出額を算出します。
次に、現預金や有価証券、不動産等の資産の売却、国・自治体からの助成金などで用意できる額をシミュレーションし、倒産しないための不足額を把握します。そのうえで、借り入れを避ける方法を優先して不足額を準備する方法を考えましょう。
加入している火災保険や地震保険がどこまで活用できるか、事前に確認しておきましょう。特に地震保険では地震休業に関する特約に加入していない場合、「従業員の給与の支払い」や「営業継続に関する外部委託費用」など、地震による完全休業について補償されない点に注意が必要です。また、倒産しないための必要資金と照らして補償額は十分か等、必要に応じて見直しましょう。
BCP策定だけでなく、資金確保の手段を準備・確認しておくことで、被災後の早期倒産を避けられる可能性が高まります。
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