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まずは課題の把握から!ウェルビーイング経営で人材定着!
- 更新日:2025/09/09
- 投稿日:2025/09/09

「ウェルビーイング(Well-being)」という言葉を聞かれたことがあるかと思います。近年では、採用力や定着率の向上が期待できるとして、人事労務の領域でもウェルビーイングが注目されています。 本記事では、ウェルビーイングとは何かをはじめ、取り組むことで得られる効果や取り組む方法などについて解説します。
- この記事でわかること
ウェルビーイングとは
1940年代に世界保健機関(WHO)の健康の定義の中で使用されたことが発祥といわれている「ウェルビーイング(Well-being)」。近年大きな注目を集めています。
WHOにおける健康の定義とは、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」とされています。つまり、身体的・精神的・社会的に良好な状態がウェルビーイングなのです。心身ともに健康で、家族や友人、会社での人間関係も良好、かつ仕事や生活に不満がなく充実した状態と言い換えられます。
主観的ウェルビーイングと客観的ウェルビーイング
ウェルビーイングには、大きく分けて主観的ウェルビーイングと客観的ウェルビーイングの2つがあります。
①主観的ウェルビーイングとは・・・
個人などの対象が主観的に自分の状態をどのように感じているのかを指しており、これは外側からはわからないものです。
②客観的ウェルビーイングとは・・・
個人などの対象の状態について、外部から判断することを指します。例えば、対象が社会の場合には、平均寿命やGDPなどのデータから判断できます。
主観的ウェルビーイングとは、個人などの対象が主観的に自分の状態をどのように感じているのかを指しており、これは外側からはわからないものです。
客観的ウェルビーイングとは、個人などの対象の状態について、外部から判断することを指します。例えば、対象が社会の場合には、平均寿命やGDPなどのデータから判断できます。
この2つのうち、近年注目を集めているのは主観的ウェルビーイングです。企業においては、従業員自身が主観的にどう感じるかを評価する「主観的ウェルビーイング指標」が重要とされています。従業員の主観的ウェルビーイングは、従業員アンケートの実施などで測定できます。
ウェルビーイングの効果
企業が従業員のウェルビーイングに取り組むことによって、次のような効果を得られるといわれています。
・採用力や定着率の向上
・モチベーション・ワークエンゲージメントの向上
・生産性の向上
・企業価値の向上
従業員のウェルビーイングに取り組もうとすると、心身の健康につながるものだけでなく、労働環境の改善や良好な人間関係を保てるよう施策を打つ必要があります。人間関係や労働時間、労働環境などへの不満から退職する人材も多く、改善によって採用後の定着率も向上する可能性があります。労働環境や人間関係が良好な企業は、求職者から見ても魅力的です。これらの取り組みを通じて、採用力の向上が期待できます。
さらに、従業員がウェルビーイングな状態になると、モチベーションやワークエンゲージメントが向上するといわれています。個々人がよりウェルビーイングに近づくことで、業務へのやりがいや熱意が向上し、高い集中力を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。これによって人材の定着率の向上のみならず、生産性の向上や企業価値を向上できる可能性があります。
このような効果を得られるウェルビーイングに、近年多くの企業が取り組み始めています。将来にわたって労働人口の減少が見込まれる中、優秀な人材の確保と定着に課題を抱えている企業は、課題解決につながるウェルビーイングの推進を検討してみましょう。
人材定着の課題解決にウェルビーイングを取り入れる方法
人材の定着に向けては、従業員の休職や離職を防ぐため心身の健康に加え、労働環境や良好な人間関係を構築できるよう取り組むことが大切です。こういった課題解決を図るためにウェルビーイングの推進策として、「労働環境の改善」「コミュニケーションの活性化」「ツールや福利厚生の導入」「従業員アンケートの実施」の4つが考えられます。
【労働環境の改善】
従業員がいきいきと働ける環境を整えるために、労働時間の是正や有給休暇取得の推進、多様な働き方を実現できる勤務制度の導入などに取り組みます。
【コミュニケーションの活性化】
良好な人間関係の維持や生産性の向上において重要な要素です。部署の垣根を越えて対話できるオープンスペースの設置や、社内の部活動の推奨、社内イベントの実施などで従業員同士がコミュニケーションをとる機会を設けるといいでしょう。
【福利厚生制度の導入】
従業員の心身の健康や不安の解消につながるよう、スポーツジムの利用補助や健康診断などの医療費の補助、メンタルヘルスに関する相談窓口の設置など、全従業員が気軽に利用できるものをおすすめします。
【従業員アンケート】
現状を踏まえた課題と具体的な施策検討のためにも、主観的ウェルビーイングを測ることが重要であり、かつ定期的に行うことで、指標の定点観測が可能になります。施策を打ち出す前の現状把握から、施策実施後の効果検証に有効となり改善策の立案にも役立てられます。
従業員アンケートで状況を可視化する「ウェルビーイングナビ」を活用した事例
東京海上日動が無料で提供する「ウェルビーイングナビ」は、主観的ウェルビーイングを測ることができるツールとなっており、アンケートで従業員の状況を可視化するソリューションです。ここでは、効果的な施策づくりに「ウェルビーイングナビ」を活用しよりよい労働環境の整備に取り組んだ企業の事例をご紹介します。
<製造業A社の事例>
従業員数約30名の製造業A社では、アンケートの結果「がんに対する不安や備え」に関心を示す従業員が多くいることがわかりました。休職時の収入や治療費への不安の声も多く、会社には「治療と仕事が両立できる制度」を求めており、団体保険などによる福利厚生制度の充実などが必要であることを把握できました。
自分の所感とアンケートの結果はほとんど同じでした。それを確認できてよかったです。また、結果をわかりやすくまとめてもらえることも良い点でした。毎年実施したいです。
<自動車販売店B社の例>
従業員数約220名の自動車販売店B社では、アンケートの結果「老後の生活設計」について悩みや不安を抱えていることがわかりました。「老後への不安や資産形成」について関心を示す従業員も多く、会社側は従業員への情報提供や資産形成に関する福利厚生制度の充実が必要であることを把握できました。
アンケートは、福利厚生制度の見直しを検討するよいきっかけとなりました。アドバイスをいただきながら、制度の再構築を検討していきたいと考えています。
このように、従業員の悩みや不安は企業によって異なります。従業員のウェルビーイングへの取り組みを検討している企業は、より効果的な施策を立案するためにもアンケートの実施を検討してみましょう。
現状把握がウェルビーイング推進の第一歩
これまでご説明してきた通り、従業員のウェルビーイングに取り組むには、まず従業員のウェルビーイングの現状を把握することが大切です。従業員アンケートで個々人の状態を可視化することで、自社の課題や実施すべき施策を明確化することができます。
東京海上日動の「ウェルビーイングナビ」は、従業員の抱える悩みや不安の状況、要因を可視化・数値化できる無料のソリューションです。毎年のアンケート実施もサポートさせていただくことで、課題の改善状況の検証にも利用できます。従業員が自社に腰を据えて、いきいきと働き続けられる環境づくりの第一歩として、ぜひご活用ください。
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